2026.08.07.
コラム【令和8年度最新】保育ICT推進加算の要件とは?
~「保育業務施設管理プラットフォーム」「保活情報連携基盤」の要件と普及状況~
保育現場のDX化を強力に推進するため新設された「保育ICT推進加算」。 令和8年8月3日にこども家庭庁から公開された『公定価格に関するFAQ(よくある質問)(第32版)』において、加算要件である「保育業務施設管理プラットフォーム」および「保活情報連携基盤」の具体的な活用条件が明確に示されました。
この記事では、今回公示された具体的な要件をはじめ、それぞれのプラットフォームの概要や、現在の全国の自治体における普及率について解説します。
令和8年8月公表!「保育ICT推進加算」の最新活用要件
保育ICT推進加算を適用・申請するにあたり、施設側が使用するICTシステムには、単なる業務効率化ツールにとどまらず、国が推進するデジタル基盤との連携が求められています。
保育業務施設管理プラットフォーム及び保活情報連携基盤の活用について、具体的にどのような場合に要件を満たすことになるのか?
令和8年度については、施設においてアカウントの発行を受けていること。なおかつ、令和9年度から下記の両システムを活用する意思が明記された申請書等を提出していること。この2点の要件を満たしていることで、加算の要件を満たしているものとなります。
各システムの具体的な活用内容については次の通りです。
●保育業務施設管理プラットフォーム
令和9年度中に少なくとも次の給付機能又は監査機能のいずれかを活用する予定であること。
・給付機能:各月請求入力、各月生産入力、審査管理機能
・監査機能:事前提出書類管理、改善報告管理機能(少なくとも市町村・都道府県のいずれかが活用すること)
●保活情報連携基盤
令和9年度中に施設基本情報をすべてて登録する予定であること。
今回の第32版FAQ等で示された主な要件のポイントは以下の通りです。
- 統一規格・標準仕様への対応:国が想定する標準化された仕様や連携基盤に接続・対応していること
- 行政手続きや情報連携の円滑化:自治体と保育施設の間で行われる各種手続き(入退所関連や行政報告など)や、保護者の保活手続きにおいて、データがシームレスに連携される仕組みの活用
これにより、保育施設・自治体・保護者間での情報の二重入力やアナログなやり取りをなくし、いわゆる「ワンスオンリー(一度提出した情報は二度と求めない)」の実現を目指した運用が求められています。
「保育業務施設管理プラットフォーム」と「保活情報連携基盤」とは?
今回の要件の軸となる2つの基盤について、それぞれの役割と仕組みを整理します。
① 保育業務施設管理プラットフォームとは?
概要:
給付費請求や監査などの自治体と保育施設間の事務手続きを標準化・電子化し、業務の負担を減らすためにこども家庭庁が整備した国主導の統合システムです。
役割・メリット:
二重入力や、大量の書類印刷・郵送・窓口提出の手間がなくなり、現場の事務負担を劇的に軽減します。国や自治体への各種報告・申請業務をデジタル化し、業務の標準化を図ります。
② 保活情報連携基盤とは?
概要:
保育施設の検索や見学予約、就労証明書の発行といった保活(保育園探し)に関する一連の手続きをオンライン上でワンストップで行えるようにする国の統一システム(基盤)です。
役割・メリット:
これまで保護者や自治体、保育施設の間で電話や紙の書類で行われていた「保活」に関するやり取りを電子化します。これにより、保護者の負担軽減だけでなく、保育施設側の園児募集・受け入れ事務などの事務作業の効率化にも直結します。
現在の全自治体・全施設での普及率はどのくらい?
令和8年2月の説明会資料によると「保育業務施設管理プラットフォーム」は40都道府県、416市区町村が令和8年4月からの利用開始を予定しており、全自治体の約23%となります。(2/19(木)17:00時点)
「保活情報連携基盤」は、30都道府県、166市区町村が令和8年4月からの使用開始を予定しており、全自治体の約9%となります。(2/24(火)18:00時点)
現時点での参画予定の自治体数は少ないですが、国主導での施策のため参画する自治体は今後着実に増加していくと考えられます。
まとめ
令和8年8月のFAQ更新により、「保育ICT推進加算」のハードルは、単なる「ICTシステムの導入」から、「国が目指す公共インフラ(プラットフォーム)への接続・連携」へと一歩進んだ形となりました。
保育施設を運営する事業者様は、現在利用している、または導入を予定しているICTシステムが、「保育業務施設管理プラットフォーム」や「保活情報連携基盤」の要件に適合しているか、今後の対応状況はどうかを確認することをおすすめいたします。
はぐみでは、「保育業務施設管理プラットフォーム」や「保活情報連携基盤」の連携に対応できるよう要件の確認を進めております。
保育ICT推進加算については、別の記事で解説しておりますのでご覧ください。
※最新情報は、こども家庭庁や各自治体からのお知らせを必ずご確認ください。
◇参考資料(外部リンク)◇
「保育業務施設管理プラットフォーム」に関する自治体説明会資料 令和8年2月(PDF/2.8 MB)
こども家庭庁 子ども・子育て支援制度
令和8年度公定価格・基準等の見直し事項(概要資料)(PDF/1.93MB)
公定価格に関するFAQ(よくある質問)(第32版)(PDF/6.2MB)
